SF・アドベンチャー アクション

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年)』──こんなに頑張ってきたのに!

  作品データ

作品名:アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ( Avengers: Infinity War )

公開年:2018年

監督:ルッソ兄弟(アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ)

原作:スタン・リー、ジャック・カービー 『 アベンジャーズ 』

出演:   

  • ロバート・ダウニー・Jr
  • クリス・ヘムズワース
  • マーク・ラファロ
  • クリス・エヴァンス
  • スカーレット・ヨハンソン
  • ドン・チードル
  • ベネディクト・カンバーバッチ
  • トム・ホランド
  • チャドウィック・ボーズマン
  • クリス・プラット
  • ゾーイ・サルダナ
  • ポール・ベタニー
  • エリザベス・オルセン
  • アンソニー・マッキー
  • セバスチャン・スタン

上演時間:149分

製作国:アメリカ

ジャンル:アクション・アドベンチャー・SF

画像出典:TMDb(The Movie Database)

『エンドゲーム:アンコール』のための再見。

いやぁ……辛い😭
何度観ても、やっぱり辛い。

この映画では、アベンジャーズだけでなく、ガーディアンズ、ドクター・ストレンジ、ワカンダの仲間たちまで一丸となって、サノスを止めようとする。

それなのに最後には、サノスが指を鳴らし、宇宙の半分が消える……。

なんてことしてくれたんだーーー!!💢💢

となる……。

サノスには、サノスの正義がある

今回、また改めて思った。

サノスには、サノスの正義がある。

もちろん、正しいとは思わない。けれど彼は、単純に「宇宙を支配したい悪役」ではない。

資源には限りがあり、生命が増え続ければ、いずれ宇宙は滅びる。だから半分を消すことで、残った生命を救い、宇宙を持続させる。

それがサノスの信じる正義。

しかも彼は、その信じる正義のために、愛する娘ガモーラをも犠牲にする。

すべてを手に入れたいのではなく、自分の喪失も引き受けて、美しい宇宙を作ろうとする。

その意志が、とにかく強い。

そして、身体もとんでもなく強い。

そういえば、サノスってエターナルズだった。

そりゃ強いわけだ……😱

ガモーラとサノス──愛情と憎しみ

ガモーラはサノスが信じる正義によって故郷を滅ぼされ、殺された半分の人々のなかには、母親も含まれていた。

サノスは、恨まれて当然の存在になった。

それでもガモーラは、育ての親としてのサノスを完全には憎み切れなかった。

そこには、親子としての愛情があった。

だからこそ苦しい。

サノスを誰よりも知っているからこそ、彼が本気で宇宙の半分を消そうとしていることが分かる。

もちろん止めたいが、簡単には止められないことも分っている。

この関係が、ものすごく切ない。

ヒーローたちは、何度もあと一歩まで追い詰めた

ヒーローたちは、本当に頑張る。

タイタンでは、みんなでサノスを押さえつけ、ガントレットを外す寸前までいく。

アイアンマンも全力で戦う。

あと少しだったのに、サノスは逆転し、ドクター・ストレンジがタイム・ストーンを渡す。

初めて観たときは、

「渡しちゃったよ……」

と思った。

でもストレンジは、約1,400万通りの未来を見て、その中で勝てる可能性がたった一つしかないことを知っていた。

だから、あの行動も、その未来につながるものだったのだろう。

と、今なら分かる……。

ワンダが選んだ、あまりにも辛い犠牲

ワカンダでは、ワンダが愛するヴィジョンを自分の手で破壊し、マインド・ストーンを消滅させた。

愛する人を犠牲にしてでも、サノスにストーンを渡せない。

それなのにサノスは、ドクターからもらったタイム・ストーンで時間を戻し、ヴィジョンを復活させ、その上でマインド・ストーンをむしり取る。

ヴィジョンの無残な姿(泣)。

……もう、最悪だ。

ワンダの辛い決断さえ、無意味にされてしまう。

「勝った!」と思った、その瞬間

ソーが新しい武器、ストームブレイカーを手に入れ、ワカンダに現れる。

いかずちを振り撒き、ものすごい勢いで敵をなぎ倒したかと思うと、

マインド・ストーンを手に入れたサノスを追い詰め、ストームブレイカーを胸に指す!

グイグイとめり込ませる!

今度こそ、勝った!!と、誰もが思うシーンだ。

しかしサノスは言う。

「頭を狙うべきだったな」

そして、指を鳴らす。

ここからが、本当に辛い。

指パッチン──積み重ねてきたものが消えていく

ヒーローたちが、次々と消えていく。

ここまで観てきたヒーローたちが、

何度も命懸けで地球を守って来たヒーローたちが、

指を鳴らしただけであっけなく消えていく。

悔しい。悲しい。そして、ものすごく屈辱的だ。

「こんなに頑張ってきたのに!」

という気持ちになる。

残ったヒーローたちも、もうボロボロ

消された人たちだけではない。

ガモーラもヴィジョンも殺された。

あんなに強いアイアンマンもボロボロで、最後に残ったトニーはネビュラと二人、宇宙船の中にいる。

もう何もできない。

これで、どうやって勝てというのだ。

ドクター・ストレンジは、1,400万分の1の勝算を知っていた。

でも、そのストレンジまで消えた。

「その勝算、誰が実行するんだよ!」

と思ってしまう。

アベンジャーズは、弱かったわけじゃない

この敗北は、「アベンジャーズが弱かったから」ではないと思う。

むしろ逆だ。

タイタンでもワカンダでも、何度もあと一歩まで追い詰めた。ソーはサノスを倒せるところまでいった。

でも、その一歩が果たせなかった。

それは、これまでの戦いの影響もある。

キャップはシールドを持っていない。

ブルース・バナーは緑にならない。

ホークアイはいない。

ソーも、新武器を手に入れるまでに時間がかかった。

そして何より、『シビル・ウォー』以来、アベンジャーズは解散していた。

もし全員が万全の状態で、最初から一緒に戦えていたら。

そんな「もし」を考えてしまうくらい、今回は惜しかった。

それでも残された、1,400万分の1

冷静に考えれば、ここまで観客を追い詰めながらも、実は「1,400万分の1」の勝算があるという、ほんのわずかな希望を残して終わっている。

でも、あのラストを観て、

「まだ希望があるから大丈夫!」

と思えた人は、どれくらいいたのだろう。

私は無理だった。

あの絶望的なラストを見せつけられて、希望的観測なんて出来やしない。

もうこれ以上、どうしろっていうんだ……

「こんなに頑張ってきたのに」

それまでの映画なら、どれだけ苦しい戦いでも、最後にはヒーローたちが立ち上がってくれた。

ところが『インフィニティ・ウォー』では、最後に勝ったのはサノス。ヒーローたちは負けた。

途中には、ガーディアンズのやり取りや、トニーとピーターの掛け合いなど、笑える場面もたくさんある。

なのに、最後に残るのは悲しさだけ。

笑っていた観客を、最後の数分で奈落の底に突き落とす。そんな映画、なかなかない。

これは単なる「アベンジャーズ対サノス」の映画ではない。

ここまで何本もの映画を観て、ヒーローたちと一緒に戦ってきた観客に、

「それでも、負けることがある」

と突きつける映画なのだ。

だから、こんなに悔しい。
だから、こんなに悲しい。

そして、ほんのわずかに残された「1,400万分の1」に、次の物語を託す。

……いやぁ。

『インフィニティ・ウォー』、とんでもない映画だ。

こんなに頑張ってきたのに😭

『エンドゲーム』での雄姿を知っていても、この喪失感だけは、避けられない。

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